私が人助けのために常日頃心がけていること

こんにちは、倉岡浩大と申します。

私はフリーランスのウェブデザイナー兼エンジニアとして活動をしています。 また佐世保市にある就労継続支援B型事業所でウェブ制作の知識や技術を講師として教える活動をしています。

こういった事業所へ通う障がい者の方は「社会進出のために何か自分ができることを探したい」と考えている人たちが在籍していて、そういった環境の中で教える機会を頂けていることは有り難い限りです。

その活動の中では面談があり受講生の方と一対一で話し合う時間を設けています。 受講生の方々の正直な意見を取り入れ講座をより良いものにしていくためですが、この面談を通して私も自分が人助けについてどう考えているのかを再認識させてもらうとても有意義な時間となっています。

今回はそのことについてお話したいと思います。

限られた条件の中で最大限の効果を生み出す

私はフリーランスとして活動する時は「ウェブに関して何か困ったことがあった人から相談をうけて、解決策を提示して製品としてお渡しすること」により生計をたてています。

情報インフラなど物量やマンパワーが必要な場面で私ができることは多くありませんが、個々のニーズに深くフィットしたオーダーメイドな製品づくりをすることには自信があります。

また、講師として活動する時は「自分の得てきたウェブに関する知識や経験、方法論を教えること」が大事なのですが今は無料で優秀な教材が沢山あります。そこで私ができる講師としての人助けの本質は何かということを考えました。

それは対話です。

障がい者の方々に限らずウェブに関する知識を学びたい、という方の多くが「周りの環境に頼りきりな自分を変える」という動機を持っていますが、その熱量を維持できる人はごく少数です。

しかし、対話を通すことでその熱量を維持し、さらに強くすることもできるのだと気づきました。そして何より私自身もその恩恵を感じています。

しかしこの対話には「1対1の対面でお互いが話し合える時間と場所」が必要なのであらゆる人に満遍なくできるものではありません。

そのような経験を通して自分にできる人助けは限られているがゆえに最大限の効果を発揮できるように務めるべきである、ということを認識し心がけるようになりました。

人助けとは時に助けないこと

講師として私と向き合う方々は個人としての成長と自立を望んでいますが、講座という言葉のニュアンスからは自分が困っていることに無条件で手を差し伸べてもらえると考えていることもあります。

その考えも間違ってはいないのですが、知識を与えるだけでは講師としてできる人助けの半分しか満たしていないと私は考えています。

私は受講生に「講座を辞めたあとでも自己成長を続けることができ、さらに他の人を助けてあげる人になってほしい」と考えています。

困っている人に手を差し伸べてあげることは人助けにおいて重要だと思いますが、それと同時に助けた相手のその後を考えると自身の力で乗り越えた、という実感が何よりも大事だと強く思います。

なので人助けには「助けない=見守る」ということも含まれており、そのバランスが非常に大事だと思いました。